警告その2! わが子には反抗期がないと喜んでいる場合じゃないよ、おかあさん!……20年後、大きなツケが待ってます!
警告シリーズ part 2 です。
前号はこちら ↓
lifestylestudio-nz.hatenablog.com
大学入学後にひきこもりとなったこうたろう君。
こころの中の嵐はまたたく間に大嵐となり、いよいよお母さんの体力も限界となりました。
私がこうたろう君と会うチャンスを得たのは、ご両親との2回目のセッションを終えた翌週のことでした。
こうたろう君の希望で、私たちはあるお寺で会いました。
なんでも、
「自分に限界を感じたら、オレは寺に出家する!」
と彼はつねづね思っているとのこと。
そんな理由から選んだデート場所だそうで。
うふふ。なかなかロマンチックではありませぬか?
私たちは、小一時間ほど境内に座ってお話しました。
◇
はて。。。彼といろんなお話をして私が気づいたこと。
……それは、
彼の言動や思考から、
発達障害の体(てい)が見受けられる、
(詳しくは、アスペルガー症候群)という所見でした。
「え? このヤバい事態の震源地って……発達障害?」
う~む。
しかし、これはあくまでも私の所見。
私は、医者ではないので、診断がどうの、だからどうだ? と言える立場ではない……。
がしかし、まがりなりにも、障害児保育・教育の現場に身を置いてきた立場からして、多少の見解は持ち得る、というものです。
留意すべきは、
「……だとしたらば。
それなりの支援と社会訓練、環境のもとならば、彼の生活は立て直せるのでは……?」
つまり、
「可能性と支援策があるじゃん?!」という仮説が立てられるということ。
ここでは紙面上、「で、どうした、どうなった?」という詳細は割愛(泣)
→ 次号で触れます。
で。結論を言いますと、
あれほど医者に行くことも拒み、アルコール漬けになって現実逃避の日々を送っていたこうたろう君ですが、
その後、3回ほど私とのデート?を重ねるなかで、少しず~つ頭の中の自分と対峙するようになりました。
☑ 「今のオレは、どこから来た?」
☑ 「なんでこんなに生きづらいんだ?」
☑ 「どうしたくてオレはここにいる?」
「で、オレは、どうなりたいんだ?」
と、少しずつ、ゆっくり、前に、前に……。
悲嘆にくれる毎日から抜け出し、「これからのこと」を考えるようになったのです。
そして、彼自身が見つけた「ゴール」。
それは、
「まずは、入院してカラダからアルコールを抜きたい!」
でした。
どんなにあばれても、警察沙汰になっても、医療措置入院を拒んでいたこうたろう君が、自ら入院すると決めたその日、お父さんは、泣きながら息子を抱きしめました。
そして、ひとこと。
「ごめんな、とうさん、今までなにもわかってへんかった……」
とささやきました。
お母さんは、床にへたり込んで放心していました。
息子は言いました。
「オレの人生はまだ終わってへんから……」
◇
2年後。
両親と周囲のスタッフの支援のもと、こうたろう君は無事退院しました。
現在、こうたろう君は親のもとから離れ、文字通り自立。
なんと葬儀屋に就職し、ひとり暮らしをしています。
そう、お寺に出家、ではなく、葬儀屋に★
(part 3につづく……)